• ホーム
  • 抗生物質のクラリスの効果は?

抗生物質のクラリスの効果は?

病原体

細菌による感染症に対する治療においてしばしば抗生物質が用いられることがありますが、この抗生物質治療薬のひとつにクラリスがあります。
クラリスはクラリスロマイシンを主成分としたマクロライド系抗生物質であり、幅広い細菌感染症に対して用いられています。
クラリスの効果について挙げていきます。

感染症は病原性の細菌が増殖することによって引き起こされますが、細菌も細胞で構成されているものであり、細胞形成して増殖するためにはタンパク質が必要になります。
そしてタンパク質を生成する過程でリボゾームという器官が重要な働きをしています。
これに対してクラリスの主成分であるクラリスロマイシンはこのリボゾームの働きを阻害することでタンパク質の合成を抑制して細菌増殖を防ぐとともに抗菌作用を発揮していきます。

上記の作用機序からクラリスはタンパク合成阻害薬と言われていますが、特徴的な点として薬の濃度によって細菌の増殖を抑制する静菌作用から殺菌作用まで示していきます。
特にクラリスは高濃度であっても胃酸の影響を受けにくいことが特徴となっています。
そして具体的な効果については幾つか優れた特徴を挙げることができます。

まず幅広い細菌に対する抗菌作用があることです。
例えば肺炎球菌や黄色ブドウ球菌、マイコプラズマ、レジオネラなどに対する抗菌作用を発揮します。
またこうした抗菌作用から感染症による炎症を抑えて全身症状を改善していく効果もあります。
さらに肺炎など呼吸器感染症で見られる痰を生成しにくくしたり、出しやすくして症状を緩和する目的においても効果が期待できます。

このような作用機序を発揮するクラリスの適応疾患は多く、細菌感染症によるものを主としています。
例えば非結核性抗酸菌症などの呼吸器感染症や表在性、深在性の皮膚感染症、尿道炎、中耳炎などに加えてヘリコバクター・ピロリ菌の除菌治療の補助的治療薬として用いられることがあります。

クラリスの副作用と併用注意する薬

このようにクラリスは幅広い細菌に対して抗菌作用を発揮する治療薬ではありますが、反面で場合によっては服用することで副作用が現れることがあります。
その副作用については過敏症状、消化管症状、アナフィラキシー様症状など様々です。

過敏症状としては発疹やかゆみなどのアレルギー症状が見られることがあり、消化管症状としては嘔気や嘔吐、胃痛、下痢などが現れることがあります。
またアナフィラキシー様症状については血圧低下やめまい、不整脈、痙攣があり、その他にも肝臓や腎臓の機能障害や大腸炎、皮膚疾患などが生じることがあります。
なおクラリスは副作用が少ない治療薬でこれらの副作用が生じることは極めて稀であるとされています。
特に何らかの疾患が背景にある場合や長期に渡って服用する必要がある場合には念のために初期症状に注意しながら服用していく必要があります。

クラリスを服用するにあたっては上記の副作用に注意が必要な場合がある点と、もうひとつ重要な点として併用に注意が必要となる薬があることです。
クラリスは錠剤とドライシロップの2つのタイプがあり、ドライシロップは小児が服用するタイプとなっています。

基本的な服用方法は成人では、1日400mgを2回に分けて服用し、小児では体重1kgあたり10~15mgを2~3回に分けて服用します。
エルゴタミン含有製剤を成分とした片頭痛治療薬やタダラフィルを成分として含む肺高血圧治療薬、ピモジドが成分に含まれる統合失調症治療薬の他にスボレキサントを成分に含んでいる不眠症治療薬などがあります。
これらの薬を併用することによって薬の代謝を阻害して作用を強めたり、副作用が現れるリスクが高くなる可能性があるため、医師に相談するなどした上で適切な服用方法に基づいて服用することが重要になります。